ピル外来
ピル外来
ピルは、『卵胞ホルモン』と『黄体ホルモン』という2種類のホルモンを含有しており、排卵の抑制(避妊効果)に加え、下記の症状改善などの効果があります。症状によっては保険適用となることも多いので、ご相談ください。
また多くの種類があり、含まれる黄体ホルモン剤の種類が異なったり、それぞれのホルモンの含有量が異なっています。むくみの出やすさやニキビの改善効果なども異なるというと特徴があるためご相談の上、種類を決めていきます。
最近はインターネットで購入もでき、とても便利なものがある中で、受診は少し面倒なことかもしれませんが、受診をしていただけますと、一人一人に合うピルを選ぶことができますし、診察する中で思わぬ病気が見つかることもあります。副作用(主に血栓症)についても過度に心配することはありませんが、きちんと知ることが重要です。ぜひ受診してくださいね。
タイプ | 製品名 |
---|---|
LEP(保険) | ルナベルLD・ルナベルULD(フリウェルLD、フリウェルULD)、ヤーズ(ドロエチ)・ヤーズフレックス、ジェミーナ |
OC(自費) | (ファボワール)、(ラベルフィーユ) |
()内はジェネリック医薬品
価格:ファボワール(1シート 2,500円)、ラベルフィーユ(1シート 2,500円)
初診時のみ:ピル初診料(1,100円) 継続して当院でピルを処方する場合は、2回目以降は診察料はかからず、お薬代のみです。
※ 定期的な検査は必要ですので、その際は別途検査代がかかります。(健康診断を受けられている方は定期検査の代わりとなる場合がございます。結果をご持参ください。)
低用量ピルの一般的な副作用として頭痛、吐き気、不正出血などがおこることがありますが、これらの症状は飲みはじめの時期に起こり、服用を続けることで消えていきます。
重篤な副作用のひとつに静脈血栓塞栓症がありますが非常に稀です。静脈血栓塞栓症は低用量ピルの内服開始後3か月以内が最も多いことのほか、喫煙者、肥満の方、ご高齢の方(40歳以上)の場合にそのリスクが高まることがわかっています。静脈血栓塞栓症の症状としては、激しい頭痛、急に目が見えなくなった、しゃべりにくくなった、激しい腹痛、足のむくみ・痛みなどがあります。リス重篤な副作用ではありますが、頻度は稀です。過度に怖がる必要はありませんが、副作用について知っておくことで、何かあった時はすぐに受診することにつながります。
ピルと同様、避妊や月経困難症、過多月経の治療として使用されるものにIUS=intrauterine system(ミレーナ)があります。これは黄体ホルモンと呼ばれるホルモンが放出されるT字型のデバイスで一度子宮内に挿入すると5年間入れたままで効果を発揮します。
避妊効果としては99.8%とされています。避妊効果の指標としてよく用いられるパール指数というものがあるのですが、これは100人の女性が1年間その避妊法を使った場合に妊娠してしまう数を%で示したものですが、ピルは正確に正しく内服した場合約0.27%ですが飲み忘れなど考慮した一般的な飲み方の場合8%とされており、一方黄体ホルモンが放出されるIUSでは0.2%とされており、ピルの一般的な避妊効果より高くなっています。
ただし「避妊」はできても性感染症は予防できないので性感染症を予防するという意味でコンドームは必要です。
挿入は外来診察で入れることができますが、挿入時に軽い生理痛のような下腹部痛があり、人によってはその日は数時間軽い生理痛のような痛みが続くことがありますが痛み止めを内服して対処できる程度の痛みです・
挿入のタイミングは月経の終わりかけ(生理5-7日目程度)ですが挿入前に検査が必要ですのでまずはご相談にいらしてください。
大きな副作用はありませんが、先述のように挿入後半年くらいだらだらと少量の不正出血が続くことがあります。特にそれ自体は異常ではありませんが、どうしても不正出血が耐えられないという場合はやめたほうが良いでしょう。また、正しい位置に挿入された場合でも稀に自然脱出することがあります。さらに、めったにないことですが、出産や中絶の直後など子宮が柔らかくなっている状態で挿入した場合に「穿孔」といって子宮を突き抜けてお腹の中にIUD(IUS)が入ってしまう危険性があります。
以下の方にミレーナはおすすめです。
価格: 4,500円(診察料、お薬代)
月経日はホルモン剤によってコントロールすることができます。受験や旅行などどうしても外せないイベントと月経の日程が重なってしまった時には、ご相談ください。
大切な予定と生理が重ならないように、予定生理より前に月経を移動させる方法です。ずらしたい生理の前周期の生理開始後、できる限り早めに受診ください。10日〜14日ほど中用量ピル(プラノバール)を内服すると、内服終了後2〜3日で生理が開始しますので、予定生理より前に生理を早めることが可能です。低用量ピルによっても生理を早めることが可能ですので、何周期も続けて月経移動の希望のある場合はご相談ください。
生理の予定日より5日前から中用量ピルの内服によって、生理を遅らせることが可能です。生理を早める方法よりも、生理を遅らせる方法の方がより確実です。ただし遅らせる場合、大切な予定(旅行や行事)の間も中用量ピルの内服が必要となります。慣れていない場合は少し早めに飲み始めるなどなるべく大切な予定の間に負担のかからないよう調整させていただきます。
その他以下の方には中用量ピル、低用量ピルの処方を行いません。
そのほかにも合併症によってピルを飲まない方が良い方、慎重に内服する必要がある方がいらっしゃいます。
価格: 9,900円(診察料、お薬代) 学割 6,600円(有効な学生証の提示がある大学生までの学生 診察料、お薬代)
緊急避妊薬とはコンドームの破損、コンドームなしの性交渉など避妊に失敗した際、早期に内服することで、排卵を遅らせたり受精・着床(受精卵が子宮にくっつくこと)を阻止することで妊娠するのを防ぐお薬です。現在国内で認められている緊急避妊薬はレボノルゲストレル(ノルレボ®)というホルモンの製剤で性交渉から72時間以内に1錠のみ内服するお薬です。海外ではエラワン®という性交渉後5日以内と、もう少し期間も長く効果の高い緊急避妊ピルも販売されていますがまだ日本国内では認可されていません。
避妊率は24時間以内の内服で99%、48時間以内で98%、72時間で97%と報告されています。ただ、妊娠阻止率といって内服しなかった場合に妊娠したであろう人たちに限っていうと85%の阻止率なので、実際内服後に妊娠してしまうケースも見られます。
服用はなるべく早い方が効果的ですので、避妊に失敗してからなるべく早めに受診されることをおすすめします。オンライン診療も受け付けております。
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