月経(生理)のお悩み
月経(生理)のお悩み
生理中に下腹部が痛いと感じる症状です。ほとんど痛みがない人もいれば、動けなくなるほどの痛みを伴う人もいます。
日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合を「月経困難症」といいます。月経困難症には、何らかの病気が原因で痛みが生じる場合と、病気はないが、ストレスや体質などで痛みが起こる場合があります。生理中の痛みがとても強く、学校や会社に行けないくらいの生理痛がある場合には、原因となる病気がないかをはっきりさせておくことが大切です。
『月経(生理)がつらい』を我慢する必要はありません。これくらいなら我慢しようなどとは思わず、自分自身がいつもよりつらい、と感じる時はぜひ相談してくださいね。
「生理の量」は人と比べることはあまりないので自分で多い、少ないがわからないことも多いと思います。チェックが入った方は気軽にご相談ください。知らない間に貧血になっていて、治療をしたら勉強や部活、仕事の効率が上がったという方もいますよ。
過多月経の定義としては一般的に月経血の量は20~140g、平均50~60gとされており、それを超えて月経血が異常に多いことを過多月経といいますが、実際に測るのは難しいため下記の症状がある場合に月経量が多いと判断しています。また過多月経の場合、貧血になることがあるので月経になるとめまい・動悸・疲れやすいなどの症状が出る人も過多月経が疑われます。
過多月経を放置すると、月経のたびに血液が減少し、貧血になってしまうことがあります。急に貧血になった場合はめまいや動悸、疲れやすさ、頭痛といった症状が現れますが、徐々に貧血が進んだ場合、こうした症状がなく、自分では気づかない間に輸血が必要なほど高度な貧血になることもあります。
治療は原因や程度、年齢などによって異なります、相談の上、考えていきましょう。鉄剤の内服で貧血を改善する場合やホルモン剤内服(低用量ピル、ジエノゲスト)によって月経量を減らす場合、手術をする場合などがあります。また最近では子宮の中にIUS(intra uterine system=ミレーナ)といわれる小さな装置を入れることで月経量のコントロールを行うこともできます。
月経前のイライラは、月経前症候群(PMS)の最も一般的な症状の一つです。PMSは、月経開始の3〜10日前くらいから始まる、精神的・身体的な症状の複合体です。
月経前のイライラ・不調の原因は、完全には解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。
ホルモンバランスの変化
排卵後、エストロゲンとプロゲステロンのレベルが急激に低下します。このホルモンバランスの変化が、脳内の神経伝達物質に影響を与え、イライラなどの症状を引き起こすと考えられています。
ストレス
ストレスは、PMSの症状を悪化させることがわかっています。
生活習慣
カフェインやアルコールの摂取、睡眠不足、運動不足などは、PMSの症状を悪化させる可能性があります。
月経周期や月経量の多少の変動は、大体の人が経験します。しかし、月経の不順が長引いてこれは変だと思ったら、自分で判断しないで産婦人科を受診してください。月経不順の原因がホルモンバランスの異常の場合は治療が必要です。漢方薬やホルモン治療が主体です。
月経周期が24日以内と短い場合を頻発月経、逆に39日以上と長い場合を稀発月経と言います。中には周期によって24日以内だったり39日以上だったりする不整周期の人もいます。原因としては無排卵や、排卵後の黄体のはたらきが不十分な黄体機能不全などが考えられます。
月経周期が長く、39日以上に及ぶ場合は「稀発月経」に分類されます。
徐々に周期が長くなるケースもあれば、突然周期が長くなるケースもあります。
稀発月経の原因は、卵巣の働きが不十分であり、ホルモンが正常に分泌されていないことと考えられています。ただし、生来的に卵胞の成長に時間を要する方もいます。
39日以上の周期であったとしても、規則正しく月経が訪れていれば問題ないこともありますし、たとえ無排卵であっても妊娠を今すぐ検討していない場合は経過観察可能な場合もあります。
稀発月経でも、排卵が行われていれば妊娠や出産は可能ということになりますが、稀に無排卵のケースも存在しますので、妊娠・出産をお考えの方は、稀発月経の定義に該当した時点で、一度受診されることをおすすめします。
月経周期が短く、24日以下という場合には「頻発月経」と呼ばれます。
周期が24日以下ということで、1か月の間に2回生理になる方もいます。
稀発月経と同様、卵巣の働きの不十分によってホルモンバランスが乱れている可能性が高いと言えます。頻発月経と思っていたら、不正出血を繰り返していたというケースもあります。その場合は悪性疾患を考える必要もあります。不正出血と月経の区別は難しいものです。自己判断せず、受診してみてくださいね。
3か月以上月経がない場合を言います。体質のこともありますが、ストレスや過度のダイエット、過度の運動などのためにおこることがあります。原因によって治療法が異なります。いずれにしても放置せずご相談ください。
月経の日数が1日か2日しかない場合や、月経量が極端に少ない場合を過小月経と呼びます。
月経が8日以上続く場合を過長月経といい、出血が2週間以上続くこともあります。子宮筋腫、子宮体がん、子宮内膜ポリープなどの出血を起こしやすい病気がみられる場合と、無排卵周期が原因になっている場合があります。閉経前の更年期の時期にもよくおこります。
月経の期間が長く、8日以上続く場合には「過長月経」と呼ばれます。
脳視床下部、脳下垂体、卵巣のいずれかの期間に問題を抱え、無排卵周期や黄体ホルモンの分泌不十分などが起こっている可能性があります。また、子宮筋腫や子宮腺筋症などの病気が原因となっている場合もあります。
月経の期間が短く、2日以内に終わってしまう場合には「過短月経」と呼ばれます。
「過少月経」という経血量が異常に少ない状態を併発しているケースがよく見られます。
原因としては、女性ホルモンの分泌量が少ないために起こる子宮内膜の厚み不足、子宮の発育不全などが見つかる場合もあります。
女性の場合、35歳前後より、徐々に卵巣の機能が低下していきます。
更年期前(30代後半以降)に月経周期の乱れや経血量の減少が見られれば、閉経に向けた身体の変化がすでに始まっている可能性があります。
月経と月経の中ごろに2〜3日少量の出血をみることがあります。中間期出血といい、排卵期に卵胞ホルモンの分泌が変動するために起こる症状です。月経のある女性には珍しくありませんが、判断に困る場合は自己判断せず受診してください。
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